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病気の知識

過呼吸は、何が原因?対処法を知りたい!

孫が過呼吸を何度も起こしています。何か原因があるのでしょうか。また対処法を知りたいです。

過呼吸はパニック障害の症状の一つ。薬で治療できるので、心療内科などで早めの受診を。

突然の息苦しさ、手足のしびれなどに襲われる過呼吸は、「パニック障害」の症状の一つで、若い女性に多く見られます。

息を吸い過ぎて血中の二酸化炭素濃度が低くなり、苦しいからと更に息を吸い込んでますます苦しくなる─という悪循環が生じます。長くても30分程度で収まり、命にかかわることはないのですが、本人は〝死んでしまうのでは〟という恐怖で、とてもつらい状態です。

治療は抗不安薬や抗うつ薬(SSRI)、時には漢方を組み合わせた薬物療法が中心。不安や葛藤が体に出ている状態ですから、薬で症状をコントロールしながら、ストレスへの対処法を考えます。焦らず、じっくり治療することが大切です。

蒸し暑い空気は発作を誘発するので、夏は直射日光に当たり続けない、冬は暖房時こまめに換気するなど配慮を。不安を高めやすいアルコールやカフェインも取り過ぎないこと。また過呼吸を起こす人がいたら、紙袋を口に当て(吐く息を吸わせる)、楽な姿勢にして、「大丈夫ですよ」などと声をかけてあげて。

育った環境でのトラウマ、完全主義や外からのストレス・・・、原因は一つではなく、また自覚していないこともしばしば。放っておくと〝また起きるのではないか〟という不安から、外出できないなど社会生活に支障を来たし、うつ状態になることも。心療内科など専門機関を、早めに受診しましょう。

エンジェルハートクリニック 溝上 佳香さん


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